皆さま、こんにちは。株式会社四万十ドラマ代表の畦地です。
いつも弊社の取組みをはじめ、四万十への温かい応援誠にありがとうございます。
2018年4月12日~同年5月31日に実施した、地域に寄り添うクラウドファンディングFAAVO「地域商社・四万十ドラマの挑戦!高知・四万十川の魅力の世界へ!」では、全国よりたくさんのご支援をいただき直営店『とわ』をオープンする事ができました。その節は本当にありがとうございました。
この度弊社は、地域の事業者の皆さんと手を取り合って、豊かな四万十の産業を後世に残す「しまんと流域農業organicプロジェクト」へ挑戦するため、支えて頂いたこの直営店「とわ」の店舗機能を、隣接する(株)十和おかみさん市の直販所「十和の台所」へ移設することと致しましたので、ここにご報告いたします。
■小さいけれど魅力ある地域の拠点
直営店「とわ」は、10年間の地元道の駅を運営してきた経験を活かしながら、四万十川流域の商品を販売する“小さくても地域の拠点”となる場所を目指して2018年8月11日にオープンしました。
やがて、売店機能を北側のスペースに集約して、地域のみなさんの声に応える形でモーニングやドリンクを提供するカフェ機能をもたせ、地域の皆さんの憩いの場となっていきました。
■おかみさんバイキングも提供
そしてさらに、隣接する直販所「十和の台所」を営む、株式会社和おかみさん市と連携して、道の駅運営時に食堂で大人気だった「おかみさん市バイキング」のランチを再開。毎週水曜日と毎月最終日曜日のバイキング日は、地域内外からたくさんのお客様で小さな店舗のフロア全体が賑わいました。
当時はここから車で7~8分離れた事務所で働いていた弊社のスタッフも、毎週この日が楽しみで仕事をしていたと今でも話しています。
■予期せぬコロナ禍
お土産や地域交流の拠点は「とわ」、モンブランなどスイーツは「おちゃくりcafe」、さらに高知市内にも直営店をオープンし、3つの直営店で順調にお客様を増やしていった矢先、世界中が全く予期していなかった新型コロナウイルスの猛威により売上は激減。
2020年の上半期、弊社も一時は売り上げが前年比4~5割に留まるピンチに陥りました。観光シーズン真っ盛りの四万十はありえないほど静まり返り、その年の5月末で高知市内の直営店も泣く泣く閉店したほどです。
それでも何とか細々と経営していた「とわ」も、バイキングが休業となり徐々に客足が遠のいていきました。
■地域商社としての挑戦
コロナで大打撃を受けるなか、地域商社として立ち止まってはいけないと奮起して次のステップに選んだのは、予てから計画していた「新工場建設」でした。感染拡大防止で経済や人流が止まっても、自然相手の一次産業は立ち止まれません。芋・栗・お茶など、四万十川の恵みを受けたそれら地域資源を、しっかりと出口へ導くためには加工・販売事業が不可欠です。
その中で弊社ができる事は、こだわりの商品を製造して全国流通させること。手狭になっていた菓子製造機能を拡大するため、「とわ」の目の前にあったパチンコ店を全面改築し、2021年5月15日に新工場「SHIMANTO ZIGURI FACTORY」が完成しました。新工場は会社の核となり、新たな取引先や働き手の雇用も生まれています。このチャレンジでも沢山の方々にご支援いただいた事も、この場を借りて改めて心より感謝申し上げます。
■四万十の未来を見据えた次のステージ
直営店「とわ」をオープンして、あっという間に3年7カ月が経ちました。その間のコロナ禍の打撃と新工場建設への挑戦、また同時に十和地域の高齢化や産業の担い手不足の現状も受け止めながら、この度私たちは地域の未来へ向けて、大きく舵を取る事にしました。
その名も「しまんと流域農業organicプロジェクト」
地域の事業者が連携して、地域資源を守り後世に繋いでいく仕組み作りへの、大きな大きな挑戦です。産業衰退や人口流出に何とか歯止めをかけ、100年後も四万十の産業を地域に残していきたいのです。その挑戦は生半可なものではないため、今回直営店「とわ」の販売機能を、連携する(株)おかみさん市に委託する形で次のステージへ挑戦することとしました。
四万十川流域商品は既に、地元の「道の駅四万十とおわ」へ販売移行しており、自社商品は隣接するおかみさん市の「十和の台所」にて販売を継続していきます。建物自体はそのまま残す形となり、これからは弊社スタッフが常駐する事務所として大切に活用していきます。
小さくとも地域の憩いの場であった直営店「とわ」は、私たちとお客様をつなぐ大切な場所でした。残念ながら店舗機能は無くなりますが、ここでの経験はこれからの挑戦へと繋いでくれる大切な財産となりました。平日は事務所としてスタッフが常駐しておりますので、お近くにいらした際はぜひ気軽にお立ち寄りください。
突然のご報告で驚かれたことと存じますが、これからも地域のために邁進して参りますので、引き続き四万十へご支援賜りますよう何卒お願い申し上げます。
2022年3月吉日
株式会社四万十ドラマ
代表取締役 畦地履正