四万十町十和めぐり~隠れ紅葉スポット「龍王の滝」も!大道地区編~

四万十体験
龍王神社にある木製の橋とカリヤさん

11月7日、私たち四万十ドラマ広報チームは、十和おかみさん市の代表である居長原 信子さんに道案内をしてもらいながら、
「大道地区」へと向かいました!
この地区はかなり広域です。全ての要所を回り切るのに1日じゃ足りないんじゃないかと思っていましたが、予想通りこの1日では全てを制覇出来ませんでした!
(ひとつひとつの立ち寄りにかなり時間をかけてしまったことも要因ですが・・・(笑))
今回はこの広く緑豊かな「大道地区」の魅力をお伝えしたいと思います!

大道地区について

より詳しくご覧になりたい方はこちら

四万十町十和の北部に位置する大道地域。
北西は愛媛県鬼北町(旧日吉村)、東は大正地域、南は久保川、西は十川に接しています。そして北部と西部には国有林が広がっており、奥大道自然観察教育林とされています。

いざ、秘境「大道」へ出発!

直営店とわから信子さんと合流し、いざ大道へ!
車道からも四万十川の眺めが最高な国道から、山の方へと車を進めます。

まだまだ紅葉には早かったかな?色づきはまだまだ先のようです。

大道の森は植林のあまりされていない森ですので、もこもことした山々が特徴です。
今年は例年よりも暖かいため、紅葉するのが遅く感じます。

集会所の手前には「旧大道小学校・中学校」が見えてきました。
こんなに大きな学校がこの山間にあることに驚きです!
昔はもっと子供がいたんですね・・・。
現在では大道地区の特産品「味噌豆腐」の製造場所に利用されています。

チーズのような濃厚な味わいに発酵したクセがアクセントに!
こちらはお酒にとても良く合う商品ですよ!
(ワインもいいですね・・・。)

集会所へ到着!まだまだ奥へと進みます・・・!

国道から入り約30分ほどで大道地区の集会所へ到着しました。
ここには大きな地図があり、この広い大道地区の見どころを教えてくれます。手書き感がなんとも言えません・・・!

ここ大道地区は平家の落人が暮らしていたといわれています。
京都にゆかりのある神社や平家の出土品などがここで見つかっているようです。
なんとロマンあふれる土地でしょうか!

今回は「龍王の滝」や「コナラの大木」などのあるルートへ。
最終目標は、愛媛の県境まで行くことになりました!

四万十町の隠れた紅葉スポット「龍王の滝」

滝へ降りる場所に見えている木製の看板

十和出身の私は過去に一度「龍王の滝」へ来たことがありました。
小学校の授業でだったかな?その時の記憶はただすごかったという感想と、遠足のような感じで楽しく過ごした思い出だけが残っています。つまり「あんまり覚えていない」ですね・・・(笑)

そんなおぼろげな記憶しかないものですから、信子さんに「〇〇でね?」と話をふられて苦笑いを浮かべる私の残念なこと。・・・もっと勉強しますね。^^;

わいわいと信子さんのお話を聞きながら、あっという間に着きました。少し広くなった道には、集会所で見た地図と、少しの休憩スペースが。ちょうどお昼前で日差しがとてもきれいです・・・。
サタケさんいわく「木のイス座ったらそのまま落ちていきそう!」
かなり木が朽ちてしまっていました。

さて、「龍王の滝」へはここから川へ降りていかなくてはなりません。少し急な階段をおりていきます。滑りそうででヒヤヒヤでした!

下の水が見えてます・・・

途中にも木製の橋が2か所ありますが、ここも朽ちていて下が少し見えちゃってます・・・。
なんてスリリング!(かなり怖々と渡りました;)
勇気をもって進んだ先には・・・

こちらが龍王の滝

まだ青さの残る木々と、日の光に照らされ流れ落ちる滝に感激。
水面に映る2つ目の滝にも趣を感じます。流れ落ちる音がまた良いですね・・・。これは癒されます。

カリヤさんとの比較
思ったよりも大きいですね!

信子さんを車で待たせていたので、 もっとここで滝を眺めたい気持ちを抑えつつ 来た道を戻ります。そうスリリングなあの道をもう一度戻りました!
(足腰に自信のない方にはちょっと危ないかなと思います。お越しの際はお気を付けください。)

こんな感じの急な階段や坂を下ります。フリーで使える杖は設置されていました。

さてこの付近にはもうひとつ見どころがありました。
「絹巻の駄場」という場所です。
滝から車道へ上がり目の前に看板が。少しのぼった小高い所にそれはあります。
昔、平家がここに入郷した後、巻物などをここの岩の上で虫干したといわれている場所です。
なかなかに神聖な雰囲気を感じます。

絹巻の駄場
この石の上で虫干していたのでしょうか?

もう少し木々が紅葉した時にはまた違った景色になりそうですね!

コナラの大木

お次は「コナラの大木」へ。
町天然記念物に指定されているこちら。道からその大きい枝が見えていました。
こんなに大きい枝の木が町内にあるのは知りませんでした!
車を降り、徒歩で少し上った先にあるコナラの大木。
どんなお姿をしているのかとドキドキして上がっていったところ・・・

折れてる!!!?
なんと木の半分ほどが折れてしまっていました・・・。
信子さんも知らなかったようで、一同唖然としてしまいました。
台風などで折れてしまったのでしょうか?この折れたところが一番太く長い枝だったそうで、まだ残されていました。

これが折れてしまった枝
かなり大きく、長い枝でした!

こんなに大きい木で、それもご神木が折れてしまっているのはとても悲しいですね・・・。
自然の力で折れたとはいえ残念な気持ちです。
お宮と、その少し外れに小さな祠がありました。
お邪魔しましたとお参りをし、最終目的地の愛媛との県境へ一気に山をのぼります。

いざ県境へ!愛媛と高知を股にかけました。

分かりにくいですが、私の足元にうっすら縦に線が(笑)
向かって左が高知、右が愛媛です

一番高い山なのでしょうか、ほどんどの山を見下ろすことができます。
その斜面にも2軒ほど民家がありました。畑も斜面に沿うように段々になっており、生活の工夫が見えます。

さてここまで来ると、大道の山と愛媛の山との比較が可能です。
愛媛は植林が進んでおり、大道の”もこもこの山”とは違い、杉などが植えてあるので”山の形がなだらか”です。この境目ではっきりと分かれているので、観察していて面白いですね!

写真奥に見える山々が愛媛の山

そしてここ大道は「日本最古の複層林」で、元は土佐藩の御留山だったそうです。
複層林とは、成長期の違う大きな木と小さな木が同時に生育している森林を指します。
御留山とは、藩政期の藩有林のことです。

以下、四万十町サイトから引用。
”土佐は山国で、長宗我部の時代から良質の木材の産地として知られている。藩政期、土佐藩の仕置役・小倉少助が進言した「輪伐法」という森林経営法が、家老・野中兼山によって積極的な林業政策として展開された。 藩は、良材を産出する山林を藩有林の御留山として管理し、そこで生産される木材の販売を、藩の貴重な財源とした。また、材木を伐採した山には積極的に植林が行われ、森林資源の確保も図られた。”

”奥大道自然観察教育林も、四万十川流域の奥山の多くが御留山とされた1つで、文化8年(1811)にスギとヒノキが植林されたと伝わる。植林から120年余りたった昭和9年にその一部を伐採した後、改めてスギ500本、ヒノキ500本を植林し、旧藩造林を豊かな複層林にしている。奥大道自然観察教育林の景観は、藩政期から「輪伐法」という森林経営法と山村住民のたゆまない努力によって山林が守り育てられたことを理解するうえで、貴重な存在である。”
参照:四万十町地名辞典

思っていたよりも歴史が古いこの山々を見ていると、不思議な気持ちと今現在の状況を思い少しの感傷を覚えます。地域の古い歴史も、お祭りも、継承していく人が居らずになくなってしまうのは、とても悲しくなりますね。
このブログなどで十和の魅力を皆さんに知ってもらえたらうれしいです!

さてさて、少ししんみりしたところで、頂上から少し下ったところでお昼ご飯!

風の音と鳥の声のみしか聞こえないここでは、お弁当が最高のごちそうとなりました・・・!この植物はなんだろう。あの鳥の声はなんだろうと、まだまだ尽きぬ話をしながら、あっという間に戻らなければいけない時間に。
名残惜しく感じながらも、山を下りました。

たった数時間でしたが、かなり濃い大道地区探検になりました!まだまだ知らないことばかりで、勉強不足を感じましたので、これからじいちゃんとばあちゃんに地域のもっと深い話を聞きに行こうと思います!時間があればもっとゆっくり探検にでかけたいなと思う、シバチカでした・・・。

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