今年度から新たにスタートした、高知県立窪川高等学校の「地域課題研究フィールドワーク」が熱かった!町の公営塾「じゆうく。」を運営する株式会社FoundingBaseが仕掛け人となり、同校1学年の37名が、四万十町内16社に散らばってリアルな仕事現場を3日間体験する面白い活動。
普段学校では学べない「働く」とはなにかを、自分たちの地域で何か発見できるのか!?まだまだ高校生になったばかりで初々しい彼女ら(彼ら)が、この学びを通して2学年・3学年と学びをステップアップさせ、やがて社会人になる子供たちの糧となるよう実践していくプロジェクトです。
有難くもその一端を担うことになった、弊社四万十ドラマのフィールドワーク現場を、スタッフ佐竹がレポートいたします。
3日間の濃厚体験

今回のフィールドワーク派遣先は、農家・飲食店・お寺・鍛冶屋・観光企画会社など職種がさまざまあるなか、弊社を選んでくれた勇気ある生徒は、山崎さんと山本さんの仲良し女子二人組。夏休みの後半の3日間を利用して各地に散らばった生徒たちが、何を学んで持ち帰ってくれるかを期待しつつ、受け入れ先の大人達もドキドキのプロジェクト。

四万十ドラマの受入れは8月24日~26日、前半の2日間は直営店「shimantoおちゃくりcafé」の接客と、「しまんと地栗工場」での商品発送作業の体験。
最終日の3日目は、ここで生まれる商品の足元である生産現場体験と広報業務に触れ、地域商社の幅広いお仕事に潜入してもらいました。

さあ、どんな3日間になるか、ワクワクのスタートです。
四万十川のほとりでお仕事

2人のお仕事時間は連日10:00~16:00なので、お昼休憩を覗いて実質5時間。
初日の朝、今回の世話役を担当した私は、早めに現場に入ろうと30分前にcaféに到着。すると、すでにベンチに座って佇む赤いジャージコンビ。
は、はやい!
聞くと、保護者の都合で9時過ぎには車で送ってもらったのだとか。おっとっと、10時からだと聞いてたからどうしようか...
そうだ!
四万十川をボーっと眺めていた2人を呼び寄せ、道の駅施設をざっくり紹介した後、さっそく店内へとご案内。四万十川のほとりで景色を眺めながら楽しむモンブランを、まずはお客様目線で体感してもらいました。

通常、営業のお客様(県外のバイヤー様)には現地をお見せしてから、このカフェでモンブランをたべてもらうのが恒例なのですが、若者には真逆でいってみる作戦を思いつき、最終日に原料となる「しまんと地栗」の栗畑を見せることにしたのです。
おちゃくりcaféで接客
まずは、直営店「shimantoおちゃくりcafé」の接客体験からスタート。四万十川中流域の山の中にあるカフェなので、ふらっと立ち寄るというよりわざわざ訪れる立地ゆえ、天候などに左右されやすく来店数が読めない(笑)
お盆の繁忙期を終え、少し客足が落ち着いた頃だったので、配膳やお皿洗いに追われないゆったりした時間には、店内販売用のお菓子の詰合せを梱包したり、時には顔をあげて目の前の大自然に心癒されたり。(きっと)


しまんと地栗工場に潜入
続いて製造現場の「しまんと地栗工場」では、衛生管理の問題で製造内部には入れなかったものの、発送室での梱包作業を初体験。
近日中に控えていた県内スーパーの出張販売商品の準備や、取引先へ発送する商品の表示シールの貼付など、工場スタッフから指示を受けて黙々と作業を進めます。
(離れた場所にあるカフェ・工場それぞれでスタッフが異なるため、毎日初めましての顔ぶれに、2日目でもまだぎこちない2人。)

「地域商社」ってなに?

あっという間に迎えた、体験3日目の最終日。地域の資源「あしもと」を知る1日になるよう、まあまあハードなスケジュールを組み、いよいよこの佐竹の出番が来ました。
どんな会社か、何をしているのか、前半2日間の体験を振り返ってもらいながら、話しもそこそこに出発!
四万十川へ
この時期の天然鮎漁は、釣りから網へと漁法が変わる時期だという川漁師の矢野健一さん。忙しい合間を縫って、いつもの漁場をまわりながらの川船体験に連れ出してくれました。

四万十川の天然鮎お取り寄せ ※矢野健一さん紹介記事


何だか、ただアクティビティで遊んでいるようですが、川船に乗って、しかも漕げるってとっても貴重な体験!当日の模様を公式Facebookで配信しましたので、アーカイブでぜひご覧ください。
▼四万十ドラマFacebookページ
窪川高校フィールドワーク川船体験
そして栗園へ
カフェの接客、工場での作業で見てきた栗スイーツの原料となる、四万十川流域で育つブランド栗「しまんと地栗」の園地を見学。収穫目前の青いイガを見上げながら、その大きさに驚きます。

佐竹「栗の花ってどんなんか知っちょる?」
2人「え?ぜんぜん分かりませーん。」
Instagramに投稿した画像を見せると、想像していた花と様子が違ったのか、これまた驚く2人!でもさすが四万十町の地元っ子、2人とも旬の時期には家で茹で栗を食べるそうで、なんだか嬉しくなりました。
▼四万十ドラマInstagram
しまんと地栗の栗の花
3日間のフィールドワークをやってみて

最終日が広報業務という事で、こちらも高校生からフィードバックが欲しく、いま感じていることのレポートを最終ミッションに。
どうぞ、高校生のリアルな感想をご一読ください。
山崎さん
この3日間のフィールドワークは、とにかくいろいろな事を体験することができて楽しかったし色々な方の四万十町に対しての思いを知れて本当に良かったと思いました。私は四万十町に住んでいるのに自分の住んでいる町のことを全く知らなかったけど、四万十町でとれる栗やお茶や芋などを全国に広めようと活動していることを今回の3日間で知ることができて、そしてこの活動に色々な方が携わっていることも知り、自分の住んでいる町が好きだからこそこういう取り組みに関わっているんだなと思い、今まで町の事を何も考えずに生活していたけどこれから自分も町のことを少しでも知って今よりも四万十町を好きになっていこうと思いました。
そして自分だけでなく県外の人にも四万十町の事を知ってもらいたいし少しでも好きになって欲しい思いました
山本さん
1日目の工場では100個以上の製品を一つ一つ長時間の手作業でシールを貼ったりする大変さを知りました。2日目はカフェでの接客を行ってお客さんが多い中、慌てず丁寧に接客をしている姿を見ながら自分も体験することができてすごく貴重な体験が出来ました。3日目は川を船に乗って見ることが出来たり漕いだりすることが出来てすごく楽しかったです。
また、全国へ四万十の良さを広めるための活動やこの機会を作ってもらわないとできないことが、3日間でたくさん知ることが出来て四万十ドラマももちろん四万十の良さも知ることが出来ました。
■おまけ

今の子は、手書きよりもパソコンよりもスマホだとくみ取り、インスタDMでレポートをもらったもんだから、困難と思われた最終ミッションはものの20分で終了。
という事で、荒天だった場合の予備プログラムとして準備していたこちらを決行!
新聞紙と澱粉のりだけで作る「しまんと新聞ばっぐ」
ちょうど様子見に来ていた、窪川高校の先生も興味津々でご参加頂けることに。最後は誰よりも筒井先生が夢中だったので、2人がちょっとだけ引いていたのは内緒です(笑)
自身の娘も高校1年生の佐竹が、お母さん気分でサポートした短い3日間でしたが、何かひとつでも次のステップに繋がりますように。
山崎さん、山本さん、四万十ドラマに来てくれてありがとう。お疲れ様でした!
