中土佐町のスイーツ店「風工房」が、あうんアールグレイの紅茶チーズケーキを新発売!

Writer 佐竹

今年の12月で創業25周年を迎える、中土佐町久礼のスイーツ店『風工房』。1997年に地元の苺農家女性グループ8名の挑戦からが始まり、いまや「道の駅なかとさ」に店を構える県内屈指の人気店に成長し、若いスタッフに想いを引き継いで地域を牽引する存在に。

今年の七夕7月7日に、なにやら新しい商品を発売すると聞きつけた佐竹が、いつもご陽気な代表の清岡社長をはじめ、気さくで明るい雰囲気のスタッフさん達の元へ、さっそく取材に馳せ参じました。
(だって、中土佐町には他にも楽しみがいっぱい!その話はまた後日ウフフ)

「紅茶のチーズケーキ」新発売!

(2022年7月7日に新発売した風工房の「紅茶チーズケーキ」)

温めたミルクに、たっぷりのあうんアールグレイの茶葉を煮出して、まずは特製ミルクティーを作ります。次にクリームチーズにも、これまたたっぷりと粉砕した茶葉を入れ混ぜ込み、製造ルームはなんとも言えない甘くて爽やかな芳醇な香りに包まれます。

(この時点でもう飲みたい特製ミルクティと、茶葉たっぷりのチーズ生地。)

クリームチーズ・生クリーム・牛乳・グラニュー糖・卵黄・茶葉と、ベースとなるチーズ生地の原材料は実にシンプル。慣れた手つきで次々と手際よく作業が進められます。

(濃厚なチーズ生地を型に流し入れ、あとはオーブンで焼くだけ。)

土台のタルト生地にはホールのアーモンドを砕いて食感を出し、まるでアーモンドクッキーとミルクティでの、アフタヌーンティーを演出するかのような「紅茶チーズケーキ」~あうんアールグレイ茶葉使用~が出来上がりました。

あうんアールグレイ

(2021年7月7日発売の「あうんアールグレイ」)

今回のチーズケーキには、2021年7月7日に合同会社広井茶生産組合は発売した「あうんアールグレイ」が使用されています。

丁寧に手刈りされ雑味の少ないあっさりした「しまんと紅茶」に、馬路ベルガモットから抽出したオイルで香りづけ。淹れた瞬間から、ベルガモットの爽やかな香りに包まれ、口に含めば芳醇な紅茶の味わいが広がります。さらに追いかけてくる後味が、何ともいえない口福 感をよび、記念日や贈り物にピッタリな紅茶です。

(山と山で繋がる、四万十の茶畑と馬路村のベルガモット。)

柚子でその名を全国に知らしめた馬路村農協が新たに栽培を始めた「ベルガモット」と、84(はちよん)プロジェクトでも交流のあった㈱四万十ドラマを介し、四万十町十和地域の広井茶生産組合が製造する「しまんと紅茶」が出会った記念すべき商品なのです。

(2021年7月7日高知県庁での発売記者会見の様子)

苺の風工房で、なぜ紅茶スイーツ!?

(海辺のスイーツ店「風工房」の店内 2022年6月30日撮影)

苺農家のお嫁さん達が始めた風工房(当時の屋号は「苺倶楽部」)のスイーツは、当然「苺」を使ったものばかり。お店のロゴや看板にも、苺の存在は欠かせません。創業当初から販売しているシフォンケーキも今でも根強い人気ですが、冬~初夏までの店頭ショーケースや売場は苺で埋め尽くされます。

(お店に行く度に目新しい常温の焼き菓子もズラリ)

つまり 風工房=苺 なのに、なぜ今回紅茶スイーツ?

それは遡ること1年前のある日、『こんなすごい商品できたで!』と、弊社四万十ドラマ代表畦地が、風工房への手土産に「あうんアールグレイ」を2缶置いていったことが始まりだったんだとか。程よい圧力の中、実際に商品化までした行動力に脱帽してしまいました。
(取材中にその話を聞いたとき、うちの社長の術中にハマった人の体験記だと確信w)

ひらめきのチーズケーキ

(今回の商品を開発した、風工房の宮村さん。)

紅茶を材料に、今回の商品化がチーズケーキになったのは、製造の宮村さんの閃きでした。

「風工房の従業員に香り高い紅茶でティータイムを楽しむような高貴な人間はいないか...このまま酸化させるよりはお菓子にしちゃおう。そうだ!チーズケーキだ!」

そんなノリで、初回の製造はイメージだけを膨らませて適当に作ってみたのだそうです。
それを弊社四万十ドラマの代表畦地に食べさせたところ「うまい!これを商品化したら?」
と、まさかの初回で高評価!ここで焦ったのが宮村さん。

「ま、まずい。適当に作ったから再現できないかも...」

そんなそぶりを1ミリでも見せたら、清岡社長にも弊社代表に怒られる!と真面目な宮村さんは、何度も試作して必死に再現。なんとか正式な試作品を完成させます。

(風工房代表の清岡社長(写真左)と、当時を振り返って談笑する宮村さん。)

迷いの森にハマった製造秘話

(オーブンで焼きたての紅茶チーズケーキ)

清岡社長と宮村さんは、試作品をもって、今度は馬路村を訪問。そこで、馬路村農協とベルガモット栽培に挑戦した、高知大学名誉教授の沢村教授にも試食してもらう事に。

「紅茶の味はするが、ベルガモットの香りが熱で飛んでいる。」

この沢村教授の一言から、宮村さんは迷いの森に突入する事となります。

原価ギリギリまで茶葉の量を増やしたり、オーブンの焼き時間や温度を色々試したりと、地道に何度も試作を重ねる日々。

(我が子を見るように出来上がりを見守る製造現場)

そんな中、しまんと新聞ばっぐ「ミラノにいってきます会」の壮行会場にてマーケティングも実施。舌の肥えたパーティー列席者達から、試作品に対しての意見を果敢に収集。そこからさらに微調整を経て、今回ようやく納得のいく風味に仕上がり何とか発売予定日に間に合ったのです。

(5月22日「新聞ばっぐミラノ壮行会」での試食)

ぜひ中土佐町の「風工房」へ

こうして、馬路村農協と広井茶生産組合だけでなく、橋渡しをした地域商社の四万十ドラマの想いまで見事にくみ取った風工房が、ついに紅茶のチーズケーキを新発売!

原料の茶葉も希少なうえに、手作りで大量生産できないため、まずは自社の店頭や出張販売で販売するとの事ですが、密かにSHIMANTOZIGURIストアでの取扱いも目論んでいます。もし実現した際などの最新情報はメルマガでも配信しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。