3つの産地を食べ比べ『ジグリフレンズ モンブラン』

Writer 佐竹

栗が主役の濃厚モンブラン「しまんと地栗モンブラン」の製法で、同じく地域の特産栗で勝負するほか2つの産地の栗が加わり、同じ志をもつ“ジグリフレンズ”として新たな商品が今年の2022年1月17日に誕生しました。

バレンタイン、ホワイトデー、母の日など、次々と贈り物にも選ばれ「ジグリフレンズ」という新たな切り口でその輪を広げています。

栗でつながる「ジグリフレンズ」

全国各地に栗の産地は数えきれない程あっても、果たしてその中に育っている地域の背景も伝えるブランド栗は一体どのくらいあるだろうか。今回の企画の発端には「しまんと地栗」の存在があります。これまで様々な商品を世に送り出してきましたが、生産量の減少や農家の後継者不足など課題は尽きません。このように、他の栗産地でも同じように想いを抱える仲間がいるのではないか。そんななか巡り合ったのが、宮崎県小林市須木(すき)地区と、熊本県玉名郡和水(なごみ)町の2つの栗産地。「すき」「なごみ」「しまんと」の運命的な出会いにより、栗でつながる「ジグリフレンズ」が誕生したのです。

(3つの産地を「ジグリ」でつなぎます)

 

栗が主役の地栗モンブラン

ジグリフレンズのモンブランの製法は、発売から8年経ついまも年間10万個販売を継続するロングセラー商品「しまんと地栗モンブラン」がベースとなっています。一度食べたら他のモンブランに浮気できないとリピーターが後を絶たないのは、栗そのものを食べているかのような究極の味わいにあるのです。添加物はもちろんの事、一般的に使われるブランデーやスポンジ生地も入れず、四万十の栗で作ったモンブランクリームと無糖の生クリームだけを絞り出したシンプルな商品。発売当初から今も変わらず、ひとつひとつ手絞りで作るところにもこだわりがあります。

(しまんと地栗モンブラン)

想いを伝える すき栗

贈り物で想いを伝えるのにピッタリな「すき栗」は、宮崎県小林市須木(すき)のブランド栗。戦後の食糧難に対する開拓事業の一つとして、地元に自生していた山栗を植えたことで誕生し、昭和70年代にはピークの約700tの生産量を誇ったブランド栗。毎年秋には「すき栗まつり」を開催するなど、これまで地元メーカーや行政など地域全体で特産品として築き上げてきたけれど、農家の高齢化や後継者不足で現在約70tにまで減少。小林市に合併して注目されなくなった旧須木村(すきそん)の知名度を上げるべく、栗山の改植に取組むなどして若い農家達が再び須木栗にスポットライトを当てようと奮闘しています。

(須木の栗園と「須木アグリファーム」代表の徳永さん(左)とメンバー)

心を笑顔に なごみ栗

その地名の響きが、何とも穏やかな気持ちになる「なごみ」にも栗がある。熊本県玉名郡和水(なごみ)町の栗は、全国栗生産量第2位の熊本県の中での生産量はわずか3~4%ほど。栗よりも古墳が有名でまだまだ栗の認知度は低いのだが、日本遺産である菊地川流域の恩恵をうけ、熊本県や福岡県のなかでも自然栽培が盛んな地域だという。もともと草刈りと剪定だけだという和水町の栗も、農家の高齢化や後継者不足で遊休化している栗園も多い。しかしここ数年で志の熱い移住者の想いがじわじわと熱を帯び、栗を通じて和水町を広める活動がはじまりつつあります。

(日本遺産菊地川流域の和水町)

(和水の栗と、「WILLPOWER」代表の藤間さんご夫婦)

みんなを繋ぐ しまんと地栗

そして、その2つの産地を繋ぐのが、しまんと地栗モンブランの 原料に使う「しまんと地栗」。全国平均サイズに比べて大きくて甘いことが特徴で、四万十川流域で育つブランド栗です。この地では40~50年前に年間約500tの栗が収穫され、山々は見渡す限り栗・栗・栗の一大産業でした。しかしそこから、農家の高齢化や後継者不足、外国産におされながら次第に産業は衰退し、近年では地域の栗を集めても30~40tほどにまで減少。モンブランの商品化に着手した際、大切にしたのは余計なものはいれずシンプルであること。栗そのものを味わえる濃厚な「しまんと地栗モンブラン」のファンは全国に広がり、直営店の「shimantoおちゃくりcafé」の看板メニューでもあります。

(最後の清流四万十川)
(全国平均より大きくて甘い「しまんと地栗」と、四万十の栗生産者の竹本さん。)
(「shimantoおちゃくりcafé」と、看板メニューの「しぼりたてモンブラン」)

(大きくて甘い「しまんと地栗」と、その生産者のひとり竹本さん。)

ジグリフレンズの絆はつづく

(3つの栗産地が食べ比べできる「ジグリフレンズ モンブラン」)

すき・なごみ・しまんとのジグリフレンズ企画はこれだけに留まらず、「ジグリフレンズ モンブラン」以外にも、常温で食べられるモンブラン「焼きモンブラン」の原料に使用しています。

(左がすき栗を原料使う「焼きモンブラン」は現在販売中です)

また、それぞれの地域が抱える問題や課題を共に共有して切磋琢磨していくためにも、お互いの産地を行き来する交流も続けています。

(宮崎県小林市の「すき栗」へ、完成したコラボ商品のご報告に。)
(熊本県玉名郡和水町の「なごみ栗」の皆さんとも再会)

秋の新栗シーズンの話もしながら、今後さまざまなコラボ商品も試案中です。

それぞれの魅力ある地域の栗「地栗」で繋がる「ジグリフレンズ」に、どうぞ引き続きご期待ください。

ジグリフレンズ モンブラン」3個入・9個入、「焼きモンブラン」6個・12個入り(芋栗アソートもあり)は、いずれも通販サイトSHIMANTOZIGURIストアにて絶賛販売中です。